SOARA

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トヨタが初めて手掛けた高級スペシャリティーカー ソアラ

豊田章一郎氏が社運を賭け開発させたソアラの誕生は、ドラマティクな事であった。

トヨタ自動車の豊田章一郎氏は、吉田内閣のブレーンとして活躍した大物財界人白州次郎氏に開発中のソアラに試乗を依頼し意見を聞いた。

生涯の「オイリーボーイ」と言われていた彼は、「車の極意は“No Substitute”(かけがえのない)」と言い多彩な注文を付け、豊田章一郎氏が工学博士だということを知らず「君も少しは機械のことを勉強しろよ」 と言い彼は後にその事を恥じたらしい。その後彼は愛車のポルシェ911を、トヨタの東富士試験場に乗って来、「ソアラを開発するための材料だ。分解して研 究してくれ」と車を置いて帰った。白州氏の気持ちに応えようと豊田氏の「白州さんを納得させる車を作ろう」という号令の中、全力をあげて開発、後のハイソ カーブームを作った。

発表の前年惜しくもこの世を去った白州氏の一周忌に、豊田氏と開発責任者の岡田氏は、兵庫県三田にある白州氏の墓に、ソアラに乗って訪れ、完成の報告をし たと言うドラマがありました。
その後1980年11月大阪国際オートショーに「トヨタEX-8」の名で参考出品され、翌’81年2月に「ソアラ」はリリース。ロングノーズ&ショート デッキのスペシャルティー2ドアクーペで、デジタル表示のスピードメーターに発光ダイオード(LED)のタコメーターを組み合わせ近未来を演出。エンジン は2.8リットルの5M-GEU型直列6気筒DOHCだ。トヨタ2000GTに積まれた3M型以来の6気筒DOHCで、ラッシュアジュスターやコッグドベ ルトによるカムシャフト駆動などを採用した。排気量2759ccの5M-GEU型はグロス170PS/24.0kgm国産最高のスペック。2000ccの 1G-EU型SOHCエンジンも用意され。同6月にはM-TEU型SOHCターボ、’82年には最上級グレードの2800GTリミテッドをリリース。AT も電子制御4速ATのECTに、’83年2月にはターボにインタークーラーが追加、更に1G-GEU型DOHC4バルブエンジンもリリース。60扁平タイ ヤや電子制御サスペンションTEMSも追加。’85年1月には排気量を2.8Lから3リッターに拡大している。

 

ボ ディ
構造 :モノコック
ドア数 :2
ボディ形状 :クーペ
全長(mm) :4655
全幅(mm) :1695
全高(mm) :1360
ホイールベース(mm) :2660
トレッド前後(mm) :1440/1450
車両重量(kg) :1305
乗車定員(名) :5
駆動系統
エンジン搭載位置 :フロント縦置
駆動方式 :FR
変速機 :4速AT フロア

エ ンジン
種 類 :ガソリン 4サイクル
冷却方式 :水冷
シリンダー配置 :直列
気筒数 :6
バルブ形式 :DOHC
排気量(cc) :2759
最高出力(PS/rpm) :170/5600(Gross)
最大トルク(kgm/rpm) :24.0/4400
燃料供給装置 :電子制御燃料噴射

シャシー
サスペンション 前 :独立 マクファーソンストラット コイル
サスペンション 後 :独立 セミトレーリングアーム コイル
ブレーキ 前 :ディスク サーボ
ブレーキ 後 :ディスク サーボ
ステアリング :ラック&ピニオン パワー
タイヤ :195/70HR